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嘘の数だけ素顔のままで
第10章 孤立【2】
 女はそのことに気がついていない。働く女の顔だ。献身的なマッサージの前でコトブキの背徳感はより一段と募っていった。女の頭のちょうどうえで言い訳しようもないほどズボンがふくらんだ。

 もし女が少しでも顔を上げればすぐに気づくだろう。どんな顔をされても構わない。ただ、もう少しこのまま……恥かしい思いをしていたい気がする。コトブキはいま一度、アーメンと祈った。それでも我慢できずに今にも自供してしまいそうな舌を軽く噛んだ。


 正面にいた女は皆探るような目をさせて二人を凝視していた。一応に顔を赤くさせて溜め息をつき、唾を呑むタイミングさえ一緒だった。ただし、『悪魔』の属性を持つコトブキと目を合わせる女は誰一人としていないし、

 まるで自分が恥かしいことでもしているかのように、これも同時に全員が下を向いた。


「興奮……しちゃいましたか」と女は下をむいたまま言った。

 唐突にそう言われたのでコトブキは焦った。尻のあたりに力が入ってふくらませたズボンが返事でもしたかのように動いた。

 女は申し訳なさそうな顔をして笑った。アソコの先が痺れた。トクトクトクという脈打つ感じのあとでドッドッドという漲り方をした。中学の頃に授業が始まる直前に(それは一時間目が多かった)前触れもなく勃起してしまうあの感覚と似ていた。

 日直が号令をかけるまでの一秒を争って鎮めようとするのだけれど第二次性徴が始まったばかりのアソコは独立器官のようになっていてまるで言うことを聞いてくれないのだった。


 服を着ているはずなのに裸にされたような気がした。女は、困ります、といったような顔をさせてコトブキの膝におでこをくっつけて笑った。


「まだ……痛みますか」

 女の手つきが煽情的なものになった。


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