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嘘の数だけ素顔のままで
第10章 孤立【2】
 コトブキは痛いと思うところを突き出した。女は俯いたまま首を横に振った。コトブキの腰がおねだりをすると、女は吐息をあげた。

 女はもう一度コトブキの膝におでこをつけて瞳を閉じた。コトブキは女がそうやって瞳を閉じている間レールを通過する音をただジッとして聞いていた。


 顔を上げた女が初めてズボンのふくらみを見た。化粧のうえからでも女の顔が赤くなるのがわかった。女の表情からしだいに笑みが消え、コトブキの中心にある漢に目を寄せた。それはソノ気になった女の顔だった。

 女は言いようのない眼つきをさせてコトブキを見上げてきた。


「元気に……なっちゃいましたね」

 そう言った女は諸膝を床に揃えた。女と女の目の前にある異形のふくらみとの間には何か反発し合う磁極でもあるかのようだった。女は下から見上げたり、首を傾げてみたり、上から見下ろしてみたり、落ち着かない様子で眺め回した。

 女は物欲しそうに唇をすぼめたあと、両手でコトブキの中心に触れた。女は長い溜め息をついた。いいですか……と言うのがやっとだった。女はコトブキがうなずいたのを見て安堵したのか、もたれかかるようにしてアソコに頬を寄せた。そして、そっと睫毛を伏せた。


 女は最初優しく頬ずりをしたあと、次に鼻や唇をアソコに擦りつけ、最後には顔全部を使って愛撫した。

 擦りつけられたズボンの布地は口紅やファンデーションで赤黒い月経のような染みができた。女が伏せていた睫毛を上げたとき、男の匂いに酔っ払ったような瞳は既に正体がなかった。透明なしずくが赤い口紅から垂れていった。


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