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マスタード
第9章 愛ふたたび・・
「妬いてるの」

全ての感情を押し殺したと思ったのだが、愛美には奏の気持ちは全てお見通しだった。

「奏ちゃんたら・・嬉しい」と愛美は奏に体を密着させてきた。裸の体に当たる乳房の感触が温かく優しい。

「安心して、秀ちゃんはあまり求めてこないから・・」

秀一は愛美のことを愛してくれているのだが、夫婦生活はたまにしか求めて来ないので、結婚してから今までで2回ぐらいしかないと愛美は夫婦の生活のことを奏に教えた。

愛美の体に刻まれた痣を見るのが辛いから求めて来ないのだという。

「なんだ、名前のとおり週一ぐらいはしてるのかと思った」

「きゃはは、何言ってんのよ、奏ちゃんのバカ・・きゃはは」

奏がボケるものだから愛美は盛大に笑ってツッコんだ。しかし、痣の話をして悲しい雰囲気になったからボケて空気を変えてくれたのだとよく解っていた。だからまた奏に舌を絡ませた。

静寂な温泉の中でふたりが舌を絡ませる音と抱き合ってお湯をちゃぷちゃぷさせる音だけがしていて、温泉という非日常の世界での行為が背徳感をさらに醸し出してふたりを興奮へと誘う。

「これ以上はいけないと分かっているのに・・欲しい、愛美が欲しい気持ちが抑えられない」

奏は唇を話すと首から乳房へと愛美の体に舌を這わせた。

「ああん、ああっ」

愛美は奏の舌の感触に喘ぎながらも手をまさぐって奏の硬くなっている部分の感触を確かめた。

「もうダメ、ガマンできない。あたしも、欲しい」

もっと奏の舌の感触に悦んでいたい気持ちもあったけど抑えられずに愛美はお湯の中にしゃがみ込むと奏の男の部分を口に含んだ。

愛美がそれをジュボジュボとしゃぶる音とお湯が乱れる音が響き渡る。

「このままイッてもらおうとも思ったけどやっぱりダメ、ガマンできないわ。お願い、来て」

愛美は口を話すと淵に手をついて前屈みになった。

「ああっ、愛美、愛してるよ」

奏もガマンできずに後ろから愛美を抱いて胸を揉みしだいて愛美を突いた。バシャバシャとお湯が乱れる。

溢れて止まらない愛を抑えることはできずにふたりはついに最後の一線を越えた。

「いいお湯ね。奏ちゃんとお風呂なんて久しぶり 」
「そうだね。愛美は前よりも綺麗になった」
「奏ちゃんったら」

事を終えたふたりはピタリと体をくっつけてお湯に浸かった。とても温かい。
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