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マスタード
第9章 愛ふたたび・・
大体の長年活動しているアイドルグループは卒業、脱退や新メンバー加入を繰り返してグループ名は同じでも違うアイドルに変遷していくものだ。

しかし、グルビーズは卒業脱退はあったものの、現メンバーの5人ともに初期メンバーで長年活動しているのがスゴい。

そんな大人なアイドルだから、時には大人の歌も歌う。この湯けむりの街を舞台にした歌は最年長30代のリーダーのソロパートが多い演歌で禁断の愛を歌っている。

その歌を聴きながら湯けむりの街へやってきたとは感慨深いものだと感動しながら車を走らせる。

風情や情緒たっぷりの湯けむりを眺めながら車を走らせて予約した旅館に到着した。車で来ても駐車料金は無料というのは実にありがたい。たまに駐車料金1000円や1500円、高いと2000円も取る旅館やホテルがあるが、世知辛いというか心ないと思ってしまい、車で移動する時はまず泊まらない。

チェックインを済ませて荷物を置くと湯けむりの街に繰り出した。グルビーズのステージは午後だ。せっかくの旅行だから昼飯がてら旅情に浸ってあちこち出歩いてみる。

この街は終着駅の街だ。愛美や陽葵との愛の旅も終着駅に着いてしまったという想いが頭をよぎるが、グルビーズのためにはるばる来たのだから愛美や陽葵のことを考えるのはやめようと思った。
終着駅は裏を返せば始発駅でもある。『モルツ』としての推し事の旅はまだ始発駅を出たばかりだ。

昼食は何にしようかと探しているとふと蕎麦屋が目に入った。メニューもリーズナブルだし、グルビーズが蕎麦の歌も歌っていることもあってその蕎麦屋に決めた。

とりあえずは板わさと蕎麦焼酎蕎麦湯割を頼もうとすると、大将が気さくに晩酌セットを勧めてくれた。お酒2杯とつまみ3品で千円という大変お値打ちなメニューの晩酌セットを特別に昼からやってくれるというのだ。

ありがたいから二つ返事で晩酌セットにして、つまみは板わさとはんぺん焼きにした。

昼食からお酒を飲めるなんて幸せな休日であり、旅行である。明日は運転して帰らなければならないのでお酒は家に帰るまでおあずけだ。今日は存分に楽しもうと思った。

それにしても蕎麦焼酎を蕎麦湯で割って飲むとは何と贅沢で至福なお酒だろうか。

お酒を味わって気分も良くなってきたので、蕎麦の歌も歌っているグルビーズを布教したくなったが、やめておいた。
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