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第1章 ｎｏｗ・・

　修の妻は彼より１０歳年下。夫に奉仕してもらうのが当たり前と言わんばかりに
ドテッとベッドに横たわる、まるでトドのようだと言っていた。
　そんな女はセックスには執着がないと勝手に思い込んでいた私には衝撃だった。
だって、浮気とセックスはセットになっているものだ。
精神だけの繋がり、それは浮気とは言わない。浮かれた気持ち、では決してないわけだし。
　奉仕されるのを当たり前のように体を横たえる女が、
ウィンウィンの関係になるにはそれなりに相手に奉仕をしなければならないと考える私から見れば、とても浮気ができるような体には思えない。
「ねえ、奥さんはまたなんで浮気なんかしたのかしら？それに相手、
　どういう接点のあるどういう人なの？」
まるで推理をする探偵のように問うてみた。
　修はうなり声を絞り出しながら、それがよくわからない、と左右に首をかしげて見せた。