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恋花火-Akane-
第2章 恋をしていた
ここにはみんなはいなくて、カンナしかいない。


それもあって、私は返事をしてしまった。


…ような気もする。


急いで訂正することだってできた。冗談だよって、笑うことも。


だけど私はしなかった。


まっすぐにわたしを見つめていたカンナの目を、ジッと見ていた。


どれくらいの時間かわからないけど、しばらく視線を合わせた後、カンナはフッと微笑んだ。


「やっぱり、そうだと思ったよ。」


そう言ったあと、カンナは


「私も、したことあるよ。」


そう言ってカンナは笑った。


その日から、一人で抱えていた秘め事は、二人の秘密になった。













「今日も兄の部屋から失敬してきました!」


カンナにはお兄さんがいて、たまにエッチな本をこっそり持ってきては二人で読んだ。


話の流れで、子どもの頃の"おかあさんごっこ"の話もカンナには言ってしまった。というか、カンナは私なんかよりももっと先のことをしていたから、どう思われるのかなんて心配はしなくて済んだ。


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