この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
恋花火-Akane-
第2章 恋をしていた
夏休み、グループのみんなでカンナの家にお泊まりをした。
お泊まり会の夜、暴露大会をしたときに、カンナは好きな人がいるって言った。
「名前は言えないけど、サッカー部の人。」
そのときふと頭に浮かんだのは
あの日助けてくれた相原陸の顔。
だけどそのあとこっそり、「茜だけには教えるね」
親友だからねって、好きな人の名前を教えてくれた。
カンナの好きな人は、サッカー部のスイ君。
相原陸じゃなかった。
スイ君のこともわかる。スイ君も放課後教室には来ないタイプだったけど、いつも相原陸とつるんでいたし。
カンナが好きな人を私にだけ教えてくれて、それはすごく嬉しかったけど悲しかった。うまく説明できないけれど。
カンナに好きな人がいて、なんだかそれがすごく、悲しかった。
その日の夜、暴露大会が終わって寝る時間。
複雑な気持ちのまま布団に入った。
…カンナの匂いがする。
みんなの寝息が聞こえてきて、私もうとうとし始めたとき
キュ、っと手が握られた。
隣に寝ていたカンナだった。
カンナは私のことを、親友だと思ってくれている。
だけど私は、もしかしたら
カンナとは違う気持ちかもしれない。
だから私は、繋いできたカンナの手を、握り返すことができなくて
カンナから一方的に握られた手に
力を入れないように必死だった。
お泊まり会の夜、暴露大会をしたときに、カンナは好きな人がいるって言った。
「名前は言えないけど、サッカー部の人。」
そのときふと頭に浮かんだのは
あの日助けてくれた相原陸の顔。
だけどそのあとこっそり、「茜だけには教えるね」
親友だからねって、好きな人の名前を教えてくれた。
カンナの好きな人は、サッカー部のスイ君。
相原陸じゃなかった。
スイ君のこともわかる。スイ君も放課後教室には来ないタイプだったけど、いつも相原陸とつるんでいたし。
カンナが好きな人を私にだけ教えてくれて、それはすごく嬉しかったけど悲しかった。うまく説明できないけれど。
カンナに好きな人がいて、なんだかそれがすごく、悲しかった。
その日の夜、暴露大会が終わって寝る時間。
複雑な気持ちのまま布団に入った。
…カンナの匂いがする。
みんなの寝息が聞こえてきて、私もうとうとし始めたとき
キュ、っと手が握られた。
隣に寝ていたカンナだった。
カンナは私のことを、親友だと思ってくれている。
だけど私は、もしかしたら
カンナとは違う気持ちかもしれない。
だから私は、繋いできたカンナの手を、握り返すことができなくて
カンナから一方的に握られた手に
力を入れないように必死だった。