この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
大人が寝る前に読む物語
第1章 赤ずきん
アレフside
赤い屋根の家…
そこは、赤ずきんのおばあちゃんの家だ
トントン……
掠れた声が聞こえる
具合でも悪いのだろうか
「ばぁちゃん…アレフだけど」
「あぁ…アレフかい…お入りよ」
「どうした?何処か具合が悪いのか?」
ベットに横たわるばぁちゃんは風邪だと言って弱々しく笑った
これから赤ずきんがここに来ることは知らないようだ…
具合の悪いばぁちゃんには悪いが──
「ばぁちゃん…そんな時に悪いんだが
今晩は俺の家に泊まってくれないか?」
「なんだって?」
「今夜は満月だから、この辺をオオカミがうろつくって狩人が言ってた」
「オオカミ…」
「俺の家は石造りで頑丈だから安心さ…
ここには俺が居て家を守っているから…」
そう言って、ばぁちゃんを背負って俺の家に連れてきた…
ベットを暖かくして寝かせる
食べ物も飲み物も手の届く範囲に置いておく
「アレフ…ありがとうよ」
「……」
「お前さんもオオカミには気をつけるんだよ」
「……分かってる」
「アレフが家の孫娘の婿にでもなってくれたら安心なんじゃがね……」
そんなには酷い風邪では無さそうだ…
ゆっくり寝れば、明日にはもっと元気になるだろう
「ばぁちゃん、俺は戻るからゆっくり寝てろよ」
「分かってるよ…ありがとうね」
「戸締りしてくから…誰か来ても開けちゃダメだからな」
そう言い残して自分の家を出た……
そして向かったのは赤い屋根の家
もうすぐ日が暮れる───
急がなくては…
赤い屋根の家…
そこは、赤ずきんのおばあちゃんの家だ
トントン……
掠れた声が聞こえる
具合でも悪いのだろうか
「ばぁちゃん…アレフだけど」
「あぁ…アレフかい…お入りよ」
「どうした?何処か具合が悪いのか?」
ベットに横たわるばぁちゃんは風邪だと言って弱々しく笑った
これから赤ずきんがここに来ることは知らないようだ…
具合の悪いばぁちゃんには悪いが──
「ばぁちゃん…そんな時に悪いんだが
今晩は俺の家に泊まってくれないか?」
「なんだって?」
「今夜は満月だから、この辺をオオカミがうろつくって狩人が言ってた」
「オオカミ…」
「俺の家は石造りで頑丈だから安心さ…
ここには俺が居て家を守っているから…」
そう言って、ばぁちゃんを背負って俺の家に連れてきた…
ベットを暖かくして寝かせる
食べ物も飲み物も手の届く範囲に置いておく
「アレフ…ありがとうよ」
「……」
「お前さんもオオカミには気をつけるんだよ」
「……分かってる」
「アレフが家の孫娘の婿にでもなってくれたら安心なんじゃがね……」
そんなには酷い風邪では無さそうだ…
ゆっくり寝れば、明日にはもっと元気になるだろう
「ばぁちゃん、俺は戻るからゆっくり寝てろよ」
「分かってるよ…ありがとうね」
「戸締りしてくから…誰か来ても開けちゃダメだからな」
そう言い残して自分の家を出た……
そして向かったのは赤い屋根の家
もうすぐ日が暮れる───
急がなくては…