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大人が寝る前に読む物語
第2章 かぐや姫
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しばらくすると傷みが凪いでくる
ふぅ─っと長い息を吐き
娘に目をやる
雑作ない着物を身につけてはいるが
やはり美しい
雑に捲り上げられた裾から見える艶かしい白い肢体
結い上げた髪の後れ毛がかかる項
伏せられた瞳を覆う睫毛の長さ
朱色に唇
彼女の全てが美しかった
目線に気がついたのか彼女と目が合う
「…どうかしたか?」
「いや……お陰で傷みが和らいだ」
「そうか……良かった」
そう言って緩く微笑むその笑顔に射抜かれた
完全に……落ちてしまった
「本当に助かった…かたじけない」
「気にするな…」
「礼をせねばな…」
「そんなものは要らぬ」
「そうはいかん……また会えぬか?」
「要らん…」
「…それでは気が済まぬ…また逢うてはくれぬか?」
しばし沈黙が続き、耐えきれずに口を開きかけた
その時──
「……3日後…またここに来る」
「承知した……3日後だな」
思いのほか声がうわずってしまった
「名を……」
鋭い視線にそれ以上の言葉を噤むしかなく、
ただただ…その美しさにまた見惚れる
しばらくすると傷みが凪いでくる
ふぅ─っと長い息を吐き
娘に目をやる
雑作ない着物を身につけてはいるが
やはり美しい
雑に捲り上げられた裾から見える艶かしい白い肢体
結い上げた髪の後れ毛がかかる項
伏せられた瞳を覆う睫毛の長さ
朱色に唇
彼女の全てが美しかった
目線に気がついたのか彼女と目が合う
「…どうかしたか?」
「いや……お陰で傷みが和らいだ」
「そうか……良かった」
そう言って緩く微笑むその笑顔に射抜かれた
完全に……落ちてしまった
「本当に助かった…かたじけない」
「気にするな…」
「礼をせねばな…」
「そんなものは要らぬ」
「そうはいかん……また会えぬか?」
「要らん…」
「…それでは気が済まぬ…また逢うてはくれぬか?」
しばし沈黙が続き、耐えきれずに口を開きかけた
その時──
「……3日後…またここに来る」
「承知した……3日後だな」
思いのほか声がうわずってしまった
「名を……」
鋭い視線にそれ以上の言葉を噤むしかなく、
ただただ…その美しさにまた見惚れる