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大人が寝る前に読む物語
第2章 かぐや姫
・*:..。o○☼*゚・*:..。o○☼*゚・*:..。o○☼*゚
満月の夜──
外は厳重な警戒態勢
何千人もの人を配備し、各々に武器を構える
心の何処かでは分かっていた…
これが全て無意味だと…
でも…
抗いたかった
感情を持ってしまったのに
この自分でも持て余す程の愛を
もう無かったことには出来ないから…
私は帝に強請った…
「抱いて欲しい」と……
外の緊張感を考えれば、帝とてそのような事を
している場合ではないことは重々承知の上だ
ただ───
最後やも知れない
それが私を駆り立てた
抗いたいのに
何処かで諦めている自分もいる
自ら服を脱ぎ、帝に触れた
私の記憶があるうちに
愛する人の温もりを忘れないように
「案ずるな…私が護る…」
震える身体を抱き寄せてくれる愛しい人
中心に猛りを収め、揺すられる身体
最奥で繋がる喜びに震える心
涙で霞む目を擦りながら
快楽に歪む美しい顔を心に焼き付ける
「愛している」と囁く声を記憶に刻む
「泣くな……私が付いている…」
放たれた白濁がじんわりと奥を染めていく
腹の子がグルンと動いたのが分かると
「ほら…坊やも心配しておるぞ…」
「坊や…?」
「そう…この子は男の子に違いない…私の跡を継ぐ子じゃ」
また涙が止まらなくなった…
そんな未来をここで歩んでいきたい
この人と共に──
「どうか…忘れないで…」
「どうしたと言うのだ…何を恐れている…」
「少し…散歩に行ってきます…」
その時────
尋常では無い光に辺りが包まれた…
その光は屋敷の奥にいる2人をも一瞬にして照らし出す
部屋の外から慌てたように走りやってきた軍師が声をかける
「御門様……兵士共が……次々に倒れていきまする」
緊張した声が響き、弾かれるように立ち上がった帝は
簡易的に着物を身につけると私を振り返る
「かぐや…ここで待て…良いな」
待って……
声にならない叫びが吸い込まれる
その逞しい腕を掴もうと伸ばした手は空を切る
辺りは先ほどよりも眩しい光に照らされ
もう目を開けていることさえもままならない
ザワつく雑踏が遠ざかる
私の名を呼ぶ声がする…
でも…どこから?
強い光に包まれ、身体が軽くなって行く
そして…意識が途切れた
満月の夜──
外は厳重な警戒態勢
何千人もの人を配備し、各々に武器を構える
心の何処かでは分かっていた…
これが全て無意味だと…
でも…
抗いたかった
感情を持ってしまったのに
この自分でも持て余す程の愛を
もう無かったことには出来ないから…
私は帝に強請った…
「抱いて欲しい」と……
外の緊張感を考えれば、帝とてそのような事を
している場合ではないことは重々承知の上だ
ただ───
最後やも知れない
それが私を駆り立てた
抗いたいのに
何処かで諦めている自分もいる
自ら服を脱ぎ、帝に触れた
私の記憶があるうちに
愛する人の温もりを忘れないように
「案ずるな…私が護る…」
震える身体を抱き寄せてくれる愛しい人
中心に猛りを収め、揺すられる身体
最奥で繋がる喜びに震える心
涙で霞む目を擦りながら
快楽に歪む美しい顔を心に焼き付ける
「愛している」と囁く声を記憶に刻む
「泣くな……私が付いている…」
放たれた白濁がじんわりと奥を染めていく
腹の子がグルンと動いたのが分かると
「ほら…坊やも心配しておるぞ…」
「坊や…?」
「そう…この子は男の子に違いない…私の跡を継ぐ子じゃ」
また涙が止まらなくなった…
そんな未来をここで歩んでいきたい
この人と共に──
「どうか…忘れないで…」
「どうしたと言うのだ…何を恐れている…」
「少し…散歩に行ってきます…」
その時────
尋常では無い光に辺りが包まれた…
その光は屋敷の奥にいる2人をも一瞬にして照らし出す
部屋の外から慌てたように走りやってきた軍師が声をかける
「御門様……兵士共が……次々に倒れていきまする」
緊張した声が響き、弾かれるように立ち上がった帝は
簡易的に着物を身につけると私を振り返る
「かぐや…ここで待て…良いな」
待って……
声にならない叫びが吸い込まれる
その逞しい腕を掴もうと伸ばした手は空を切る
辺りは先ほどよりも眩しい光に照らされ
もう目を開けていることさえもままならない
ザワつく雑踏が遠ざかる
私の名を呼ぶ声がする…
でも…どこから?
強い光に包まれ、身体が軽くなって行く
そして…意識が途切れた