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第3章 突然の集団リンチ

さて、この話のおまけ。

この世界は、例の天の声さんが、僕に人生を振り返らせるために作ったヴァーチャル世界だと思うんだけど、やはりちょっと気になったのが、その不良４人組がしゃばに出てきたときのお礼参り・報復の危険というもの。
やつらは死刑になったわけでないからだ。

さて、どうしよう？
僕は、その対策を考えた。
「そうだ、おやっさんに頼んでみよう」
おやっさんというのは、僕が両親を亡くした後にとても世話になったオッサン。その正体は、その筋の親分である。
しかし、僕がおやっさんに初めて会ったのは２２歳の時。今は、まだ１４歳だ。
どうしようか。

僕は、町の外れにあるその事務所の近くに行ってみたが、いかつい兄ちゃんたちがうろついていて入れそうにない。
ぼうぜんとしていると
「坊ちゃん、すごいケガだね？どうした？」
と聞き覚えのある声がした。
おやっさん、だった。出会った頃よりちょっと若いので、少し吹いた。

僕は、その不良４人組のことを話していた。
「ふむふむ。それはひどいやつらだなあ。それは、酷い」
おやっさんは、義侠心あふれる人柄で、かたぎの人たちからの信頼も厚かった。
「そうか、お礼参りが心配なんだな？よし、わしが一肌脱いでやる」
「いいんですか？」
「いいも何も、子供が泣いて暮らさなければいけないなんて、ありえないからな！これは、わしたち大人の責任だ！」

おやっさんの計画によると、鑑別所を出てきたその４人を組に迎え入れ、鉄砲玉として使い命を落とさせるという。
そううまくいくかなあ？と思ったが、おやっさんはどんな難しいことも解決してきた人物だ。うまくやってくれるだろう。
ヴァーチャル世界だからなんとかなると思うが、念のため。