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スカーレットオーク3
第11章 12 ディナー
梅雨入りしたが、まだまだ雨は来ないようだ。
ペンション『セレナーデ』は湿り気を含んだ風でさまざまな木々を揺らしながら客を出迎えている。
丸太で組まれたログハウスは素朴で無骨で暖かみがあり、更には時間がたつにつれ木の味わいが深く増しているようだ。
「こんな素敵なところがあったんですねえ」
「僕たちの仕事がこういう形になることも多いんだよ」
「ほー。加工されたもの見ると感動するなあ」
「雑木林もいいもんっすね」
「ここ陶芸教室かあ。ちょっと興味あるなあ」
「ああ。うちの家内の職場でもあるんだ」
「ここが奥さんの……」
少しペンションの周りを散歩していると颯介がちょうどやってきた。
「やあ」
「おっす」
「僕の兄だよ」
「大友颯介です。よろしく。たまたま混ぜてもらうことになりました」
「よろしくお願いします」
人懐っこい颯介はすぐにグループに打ち解ける。
新人たちが興味深そうに周りを見ているのを横目に直樹は颯介に耳打ちした。
「どう?」
「セットで見ないとわからないけどいけそうかなあ。上から八十五、六十七、八十九か。安産型だな」
「そっちはいいよ」
颯介はどんな服装でもスリーサイズを誤差プラスマイナス三センチで計ることができた。(もう超能力者の域だよな……)
直樹はあきれるような感心するような複雑な気持ちで颯介を見た。
「そろそろ食事に行こうか」
直樹はペンションの食堂にみんなを促した。
ペンション『セレナーデ』は湿り気を含んだ風でさまざまな木々を揺らしながら客を出迎えている。
丸太で組まれたログハウスは素朴で無骨で暖かみがあり、更には時間がたつにつれ木の味わいが深く増しているようだ。
「こんな素敵なところがあったんですねえ」
「僕たちの仕事がこういう形になることも多いんだよ」
「ほー。加工されたもの見ると感動するなあ」
「雑木林もいいもんっすね」
「ここ陶芸教室かあ。ちょっと興味あるなあ」
「ああ。うちの家内の職場でもあるんだ」
「ここが奥さんの……」
少しペンションの周りを散歩していると颯介がちょうどやってきた。
「やあ」
「おっす」
「僕の兄だよ」
「大友颯介です。よろしく。たまたま混ぜてもらうことになりました」
「よろしくお願いします」
人懐っこい颯介はすぐにグループに打ち解ける。
新人たちが興味深そうに周りを見ているのを横目に直樹は颯介に耳打ちした。
「どう?」
「セットで見ないとわからないけどいけそうかなあ。上から八十五、六十七、八十九か。安産型だな」
「そっちはいいよ」
颯介はどんな服装でもスリーサイズを誤差プラスマイナス三センチで計ることができた。(もう超能力者の域だよな……)
直樹はあきれるような感心するような複雑な気持ちで颯介を見た。
「そろそろ食事に行こうか」
直樹はペンションの食堂にみんなを促した。