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スカーレットオーク3
第11章 12 ディナー
「大友さんと同じ仕事をするんですか」

「あ、いえ。まだ出来ているとは言えないですが」

 柚香は照れ臭そうに答えていた。

「ピアノ素敵でしたね。ピアニストなんてすごいですね」

「いや。僕、本職は作業療法士なんです」

「え。そうなんですか。へー」

 少し話が弾みそうになっている。



颯介はニヤッとして「俺じゃあ帰るよ。じゃみんなお先です」と席を立った。

「ありがと。また」

 そろそろディナータイムもお開きの時間だ。



「じゃあみんなお疲れ様。何かあったら俺に言ってくれたらいいから」

「ごちそうさまでした」

「ありがとうございました」

 現地集合だったのでそれぞれ帰って行った。

柚香がなんだか名残惜しそうに沢田と話している。

ここからうまくいくかもしれない。



 (兄貴はすごいな)

颯介がうまくいくと言ったカップルは全部結婚した。

逆にどんなに仲が良くても颯介がイマイチだと思うと別れていく。
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