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不埒に淫らで背徳な恋
第6章 【守るべきものがある人生は幸福ですか?】




「瑠香さんとひとつになりたいです」




腰から引き寄せて密着し合う。
ずっと感じたかった体温がもう手の届くところにある。
脳が麻痺していく感覚。
ダメ………ダメじゃない。




私からキスしたら終わりだからしない……絶対に。




ねぇ、しないってば……!




フイと視線逸らしたのに顎を持ち上げられて唇が近付いて来る………
とっさに固く目を閉じてしまったけど寸止めされてることに気付いてゆっくり開けたらすぐに目が合う。




「待ってました…?」




「待ってない」




「拗ねてます?」




「拗ねてないってば」




「はいはい、全部可愛いです」




ギュッと抱き締める手に力が入る。
吐息が近いまま見つめ合う二人。




「僕、やっぱり瑠香さんが好きなままでいいですか?忘れるなんて今すぐには無理です……」




ここで受け入れてしまえばどうなる…?
全部水の泡だよね…?
髪を撫でられて、
今にも零れ落ちそうな目尻にキスされて、
鼻の頭がくっついて……




何もしないってことは受け入れてしまうってこと。
このまま受け身でいくの…?
好きなようにさせてあげる…?
最後だと言って、自分に嘘ついたまま…?




少し顔を引いて向き合った。




嗚呼………欲しくて堪らない瞳をしてる。
この瞳に疼いていつも理性を奪われていた。
最後の最後まで捕らわれてしまうのね。




「わかった………最後のセックスしよう」




ホテルの一室。




扉を閉めた瞬間から本能剥き出しで求め合うニつの影。
押し倒しているのは私の方。
壁に押さえつけるようにキスをしてネクタイを外してる。




足の間にももを入れて撫でながら唾液を吸ってる。
上からボタンを外しベルトも緩めた。
我慢の限界を越えておかしくなってるのは充分承知だ。




熱い………どこもかしこも火照ってる。




足を絡ませながらもベットに押し倒した。
自ら上だけ脱いで跨がる。
激しいキスした後だから息も乱れたまま。




「最後だから………これで最後だからね?」




お互い確認するように言葉を紡ぐ。
悲しそうに頷くキミはただただ私の愛撫に耐えてるの。
その姿に未だゾクゾクする。












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