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不埒に淫らで背徳な恋
第12章 【エピローグ】





それから。




「おめでとう!祝儀たっぷり出してやるから楽しみにしとけ!返さなくていいから!送ってくんなよ!」




ちゃんと二人で小山社長に電話で報告した。
あの殴られた日、式には出ないがそうなれば報告くらいしろとも言われてたらしい。
第一声が「早いわ!」だったけど。
本当、デキた男です。





快くんも本社に報告したらたくさん祝福されたみたい。
良かったね、恥ずかしいけど嬉しい。
私もちょこちょこ本社に顔出してたからほとんど知られてるし、次行けばどうなることやら。









__いや、本当に大丈夫だから




さっきからずっと電話口でこのやり取り。
パパになってより一層心配性になった気がする。




__絶対次は休み合わせてね?一緒に行こうね?




__うん、来月は快くんの来れる日に診察の予約入れとくから




どうしてもエコー検査見たいんだって。
そんなすぐ大きくなんかなってないから。




幸い、つわりのピークは短く済んだ。
安定期にも入りお腹もふっくらしてきている。
出社時間をずらしてもらったり定時で帰らせてもらっていて皆の理解に感謝してもしきれない。




あれから数回、福岡に足を運んだ。




合鍵を貰っているので夕食を作って待っていたら帰ってきた快くんは。




「おかえり」と出迎えた私に固まっている。




え、どうした!?
来ること伝えてるし、頑張って早く帰って来てくれたんでしょ?
だから、おかえりって。




見る見るうちに潤んでいく瞳。




「家に瑠香さんが居る〜!」




「来るって言ったんだからそりゃ居るでしょ」




優しく抱き寄せ、触れ合う頬に幸せを噛み締めている様子。




「やっぱり夢みたい……帰ったら瑠香さん居るとか凄く幸せだ」





「大袈裟ね」




「大袈裟なんかじゃないよ、ずっと夢見てたんだから」




優しく微笑むと惹き寄せられるように重なる唇。
それから膨らんだお腹にもキスして「ただいま」って嬉しそう。




「ていうかまだ“瑠香さん”なの?」




「うーん、だって…僕の中では瑠香さんだから」




「ま、いいけど」




「そう呼んでるのって僕だけでしょ?」




「え?うん、そうだね」











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