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不埒に淫らで背徳な恋
第2章 【秘密を共有するのは罪ですか?】




「発注数ミスしちゃって先方さん怒らせちゃったみたいなんです。部長が対応して何とか間に合ったから良かったんですけど……かなり落ち込んでます」




あちゃ〜。
部長からも慰め宜しくとアイコンタクトが。
こういうのも私の役目だったりする。
仕方ないよ、誰でもミスはある。
次頑張りなよ…ってありきたりな言葉じゃ響かないんだよね、今時の子たちは。




さて、どうしよっかな……?




心ここにあらず…な顔して仕事も身に入ってない田中くんをコーヒータイムに誘う。




「でも僕仕事が溜まってて…」って今の状態じゃそれもミスしかねない。
「私は田中くんとコーヒー飲みたいの」って私の強引さに負けて渋々別室へ。




特に秘技があるわけでもなく、ただ話を聞いて肯定してあげるだけ。
ちゃんと認めるところは認めて次のステップにプッシュする。
半分以上聞き流してくれてOK。
まず、今の気持ちを聞き出すことが肝心なんだ。




自分はどうしたいのか、周りがどうサポートするべきなのか、絶対に一人で抱え込まさないこと。




ほんの30分程度で少し笑顔も見えてきた。
このフォローがあるとないとでどれどけの影響があるか。
これも全部、今の部長に叩き込まれたんだけどね。




男の俺から言うより物腰柔らかい畠中から言う方が効果絶大なんだよ…って上手く使われてるだけだと思うんですけど。




「大丈夫、その悔しいって気持ちが感じ取れる限りはちゃんとフォローするから」




「いや、チーフのフォローがなくてもいいように頑張ります…!」




お、成長…!!
前まではこんなこと言わなかったぞ?
こっちも嬉しくなって笑みがこぼれる。
気持ち立て直してくれた嬉しさから思わず頭ポンポンしちゃった。




「田中くんの頑張りはずっと見てきたから自信持ってね?」




「はい!ありがとうございます!」




うん、いつもの田中くんだ。
笑顔で戻った田中くんを皆が驚いて見てる。
どんな魔法使ったんだ?って大袈裟ですよ。
愛ですねって変な言い方しないで。




スッと立ち上がり出て行く佐野くんを横目に他の子たちと話してた。




そしたらすぐにLINEが来る。













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