この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
不埒に淫らで背徳な恋
第2章 【秘密を共有するのは罪ですか?】






(業務連絡です)




え?佐野くんからのメールは業務連絡です…から始まって長ったらしい文章が綴られていた。
これは昨日の内容だ。
スクロールしていくと一番最後に目が留まる。




(僕以外と二人きりとか……嫌です)




え?何これ……
何で業務報告とか今送るのかな?って思ってたけど、もしかしてこれは怪しまれないためのフェイク!?




きっとトイレで打ってるな?
昨日のうちにコピペでもしてたんだろうかと考えただけで微笑ましい。




(いいね、業務連絡ありがとう)




(はぐらかさないで)




これは……俗に言う嫉妬ってやつなのかな?
だとしたら素直に嬉しい。




(仕事中だよ、戻って)




ちょっと冷たいかな?
だって私はデスクに居るわけで携帯ずっと見てるわけにはいかないから。
トボトボと戻って来た佐野くんは悲しそう。




「佐野っちどした?お腹痛いの?」




前のデスクの子に言われてる。
ちょっと…ってそっちのフリしてて笑いそうになった。
心配されて薬手渡されてるし。
断ってるのも面白い。




仕方なく腰を上げる。
佐野くんは一番端のデスクだ。
そのすぐ隣の社員に用があり佐野くんに背を向ける形で話し込む。




「チカちゃん、この注文書って今どうなってる?」




「あ、はい…ちょっと待ってくださいね」




ファイルを開けてもらって確認する間。
私は思いきって手だけ佐野くんの方に向けた。
手のひらに貼った一枚の付箋。
そこに書いた“10秒だけ”の文字。
気付いてくれるかな?




ペリッと剥がされた付箋。




「あ、ありました。これですよね?」




「うん、この日のが見たいんだけど」




「えーっと…待ってくださいね〜」




半分意識は後ろに回ってる。
指を絡ませてきた温もりが一気に脳を駆け巡る。
ギュッと握りしめた。




誰にも見られないように二人だけの秘密。




10秒がもどかしい。
ほんの一瞬に思えても私にとっては幸せを共有出来る時間。




「わかった、それ一応メールで送ってくれる?」




「わかりました、今送りますね」




「ありがとう」














/333ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ