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生徒会長・朝倉美咲
第22章 文芸部とゲーム同好会
「ねぇヤバいんじゃないの、詩織ぃ?」

「なにがよ?」

副部長が廊下を指差して
「アレ、ヤられちゃうんじゃない?」
ニヤニヤ笑う。

「ふん、別にどうなったっていいわよ、あんな子」

「うわ、キッツぅ!仮にも
生徒会長サマの妹君よ?」

「会長の妹だから歓迎したのに、役に立たないんだもの」

「部費を減らされたこと、まだ根に持ってる?」

「当たり前でしょ!よりによって、私が部長の年に部誌が過去最薄になるのよ!?」

詩織は机を叩いて憤る。
「気に入らないのよ、姉も妹も!」


部室のドアが開き、
「部長、なんか朝倉さんがキモオタに拉致されたみたいですけど…」
二年生部員達が入ってくる。

「ああ、ゲーム同好会に貸し出ししたのよ」

「ええ〜、それって大丈夫なんですかぁ?」

彼女らもまた、面白そうにクスクス笑った。

文芸部のような女子ばかりの集まりでは、菜々美のような男受けのする美少女は、えてして嫌われるものだ。


菜々美の身に何が起きようと
同情する者はこの部室内にはいないだろう。
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