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性に溺れる私
第2章 【先生の監視】
ノートの端に何か書いてる。
トントンされて見てみると
(もっと藍沢さんのこと知りたい)と書いていた。
人気者でチャラい……皆に言ってそう。
自分のノートの端に(ムリ)と書いて見せた。
ゴン!と音が鳴るほど机に項垂れ額をぶつけてる。
教科担当に注意されながら泣きそうな顔でこっち見ないで。
(後でLINE交換しよ!)
(ムリ)
(え、俺ってアリナシだとナシ系?)
(そういう目で見たことない)
(真面目か!益々興味アリ!)
(困る…)
(困らないで…俺どうしたらいい?)
ラリーが続いているとパッと教科担当にノートを取り上げられている。
「LINE交換しようだ〜?穂高、口説くなら休み時間にしろ」
バ、バレた……
そのノートで頭を叩かれてると同時にクラス中から冷やかされた。
非常に困る。
クラスメートと恋仲になるつもりは更々ない。
私の身体と時間は先生の為だけにあるというのに………
邪魔しないで。汚さないで。
休み時間になると謝ってきた彼だけど笑顔で接する。
意味のない笑顔、得意なの。
「LINE交換、良いけど」
「マジ!?やった!!」
交換した後、画面を見ながら。
「ん?猪俣くんじゃない…」
「いや、俺は穂高だから!」
「何だ、ずっと猪俣くんだと思ってた…」
「えっ!?」
固まる彼に「じゃ、またね」と学食へ向かう。
すかさず本物の猪俣くんが駆け寄ってきて交換しようって言われたけど面倒くさい。
「穂高くんに悪いことしちゃったからゴメンね」と断った。
誰でもかんでも良いってわけでもない。
適当に付き合ってるけどビッチな噂は立たせたくないので。
女友達もそこそこ居ると思う。
何度か勉強を教えたあたり仲良くなれたよしみだけど、休憩時間に参考書がお友達…な私でもない。
廊下を歩けば声を掛けられることもあるし教師たちからも信頼は厚い方。
成績が良いから何かと頼まれ事も多い。
紙パックのロイヤルミルクティーにストロー差して飲んでいると早速面倒な集計を頼まれた。