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性に溺れる私
第2章 【先生の監視】





教師と話している途中なのに後ろから肩を揉んできたのは何かと絡んでくる先輩たちだった。
はっきり断ったが口説かれている。



思いきりクシャミしたら着ていたパーカーを渡された。
いらないです…と拒否ったのに着て欲しいみたい。
何か流行ってるの?カップルで着回すってやつ。




普通にサイズ大きいんですけど。
ブレザーの中に着てフードを出したら確かに可愛いけども。




「温かい……」




「返すのいつでも良いから今日は着てなよ」




さり気なく髪に触れるのやめてもらって良いですか?
これも先生だけの特権なので。
また意味のない笑顔を向けてバイバイする。




教室に戻るとパーカーを着ているだけで目立つのだ。
誰と交換したんだろう?って声、聞こえてくる。
やっぱり断固拒否するべきだったか。
選択を間違えた。




「それ、誰の?」




隣の席の穂高くんが窓際席の私だけに見せた真剣な顔。




「え…?」




「誰かと交換したの?」




「ん……着せられた」




「藍沢さんはそういう相手居るんだ?」




ザワザワしだした教室内。
次の相手は藍沢さんなんだ、て誰かが言ってる。
さすがモテる男子だね、女子の視線が痛いよ。
面倒なことに巻き込まないで欲しい。




不思議ちゃんで通ってた私の異名をこんなことで剥奪しないで。




「うん、先輩なんだけどね」




「やっぱりナシ系なんだ?俺」




「アリ系とかナシ系とか、どういう意味?よくわかんないんだけど」




「彼氏としてアリかってこと」




「え……嗚呼、そういうこと」




「もしアリならそのパーカー着ないで欲しいんだけど」




「じゃ、はっきり言うけど穂高くんはナシ系」




廊下からも覗いてる人だかり。
穂高くんが一番びっくりした顔してる。
そんな空気に耐えきれず。




「えっと……何かごめんなさい、何様?って感じだね私」




困ったな…てな顔して真っ赤になれば大抵は落ちてくれる…と言ったところか。
いつも冷静沈着な私みたいなタイプはこんなギャップが良いらしい。




「友達としては大アリです……ダメですか?」




「プハッ!何で急に敬語?藍沢さん面白えー!」














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