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性に溺れる私
第10章 【乱れ咲く一輪の華びら】
「マジか〜!皆、離れちゃうとか何なの!?」
「って言っても隣じゃん、私は5組で大樹は4組、耀平は3組!近い近い」
学年が上がって3年生になった私たち。
クラス替えで離れてしまったのは仕方ないけど。
「玲奈、帰ろ」
「………うん」
わざわざ違うクラスの私の席まで迎えに来なくても。
せめて廊下で待っとくとかさ……
キミたち結構目立つのよね。
しかも何となく周りを牽制してませんか…?
「またね、藍沢さん」
「うん、また明日」
隣の席になった男子とバイバイしたらそれだけで機嫌が悪い。
いやいや、私たちもそれで仲良くなったじゃん!?
「アイツ誰?」って大樹。
「ぜってー玲奈狙いじゃん」って耀平。
「岡田くんのこと?そんな目で見ないでよ、良い人だったよ」
そんなことを言うものなら廊下であっても関係なく壁ドンで足を止めてくる。
「玲奈は誰の?俺の、でしょ?」
最近、やたらと強気発言な大樹。
3P、4Pしてからちょっぴり独占欲が強めになりました。
「彼氏居るってこと知らしめないとな」ってやめてってば。
「縛られんの嫌だって言ったじゃん?大樹と別れたくないからそういうのヤメて」
「うっ………わかった」
「しっかり尻に敷かれてんねぇ〜」
「耀平も煽んないで」
「わ、わかったよ」
2人とも、私が機嫌悪くなったらどうなるかわかっているからこれ以上は強く出れない。
ま、要するにセックスしなくなるってこと。
それが怖いの。
突き放されることに恐れてる。
代わりはいくらでも居るのって空気醸し出してればすぐ襟を正してくれる。
決して脅してるわけじゃないんだけどね。
「すぐ終わるから待っててね」
「うん、図書室で勉強してるね」
そう言って2人を部活へ見送る。
部活に入っていない私はこうして待ってる間は図書室等で勉強して時間を潰している………ふり。
絶対に2人に邪魔されない時間だよ…?
私の足は決まった場所へ向かってる。
いざ、本命の元へ。
少し離れた別校舎。
使われていない奥の教室。
そこが私たちの秘密の密会場所。
限られた時間、決まった場所でしか会えない人。