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性に溺れる私
第2章 【先生の監視】
「先生……だったらいらないです」
「え…?」
こんな脚元に来る卑劣なセックスしておきながら勘違いしないでよ。
「先生こそ腰抜けですね」
「藍沢…」
再び立ち上がる私に肩を貸そうとするのを拒んだ。
「聞こえませんでしたか?私、いらないって言ったんです。そんな先生なら必要ありません」
「終わるのか?」
逃げようとする私を後ろから抱き寄せる。
大好きだった匂いも今は嗅ぎたくない。
「離して…っ」
「まだ行くな…!」
朝から初めての大きな声。
ピタッと動きが止まる。
「あぁ、腰抜けだよ……あんな酷いことして藍沢を抱いて本気で手放したくないって思ってる」
「だったら言われた通りにして」
「ずっとあんなふうに藍沢を犯すのか…?」
「性奴隷に出来ないなら大人しく奥さんの元へ帰ってください」
「お前はそれで本当に良いのか!?良いわけないだろう…!」
抱き締められている腕を解いた。
もう顔も見なくて良いですよね。
「誰にも言いません、この関係は。続ける勇気がないなら降りてください。先生の代わりはいくらでも居るので」
「藍沢っ…!」
「授業があるので行きますね」
施錠された扉を開けてその場を後にした。
さぁ、怒り狂えばいい。
私なしだと生きていけないくらいもう毒は廻っているはず。
先生ならわかるでしょ。
頭良いんだもん。
自分がどうするべきなのかよく考えて。
フラフラした状態のまま保健室へと足を運ぶ。
あまり利用しない私は優待遇を受ける。
すぐ担任に連絡され欠席扱いではなくなった。
「生理?」と聞かれたが首を振った。
朝から体調が悪かったことにする。
少し休んで様子見で授業を受けるか早退するか選んでと言われた。
ベットに寝ながら手首にうっすら残る縛られた跡を見つめていた。
あれで良いの……優しさなんていらない。
それが出来ないならもう触れて来ないで。
ただの不倫に成り下がるつもりは更々ない。