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性に溺れる私
第4章 【魅惑的な四角関係】
え、言い方キツかった?
声そんなに張ったつもりはないけど。
え?え?大樹もこっち見てる。
恥ずかしい。
こんな注目のされ方は頂けない。
耳まで真っ赤になった私は慌てふためいて。
「ごめん、言い過ぎた」と穂高くんに謝る。
これはこれで間違ってないよね…?
「玲奈ちゃん格好良い…!愛されてんね、猪俣は」
「ちぇ、わかったよラブラブ中すいませんでした〜」
変な感じでまとまったけど大樹に向かってあっかんべーしてる穂高くんはまだまだ油断出来ない。
私がしてあげるよって前の友達に言われて了承してるが隣り合わせの椅子。
誰にも見えない死角で机の下、手を握ってきた。
引こうとしても指を絡めてきて完全に捕まる。
何考えてるの…?
気付かれないと思ってるの…?
皆の前でわざと冷たくしたこと怒ってるから…?
ギュッと恋人繋ぎされながら楽しそうに話してる横顔。
その先に大樹と目が合った。
手を繋いでいることは穂高くんの身体で隠れて見えないはず。
安心させるように優しく微笑んだ。
それには大樹も微笑み返してくれる。
きっとはっきり断ったことがプラスに動いてる。
だからこの状況でも怒ったり取り乱さないんだ。
それ見越してやってるでしょ、穂高くん。
「玲奈ちゃんはどう思う?ウィッグどっちが良いかな?」
そう話しかけられ真剣に悩むフリ。
こっちかな…って言う頃にはその手を受け入れてる。
握り返したのだ。
そしたら気を大きくしたのか、スカートの上から撫でるようにももに触れてきた。
何食わぬ顔で拒み続ける。
意見がまとまったらノートに書き写してるからずっと片手は不便だ。
両手が机の上で無防備になったら下で大胆にスカートの中に手を忍ばせてくる。
壁側の席とはいえ完全に死角ではない。
斜め後ろからだったら見えるかも。
何度も手を退けさせる。
それでも太ももの間に入れてくるから席を立った。
「トイレ……行って来ます」
担任にそう告げて教室を出る。
すぐに(悪かった)とメッセージが来たが無視した。
悪ふざけする穂高くんにはこれくらいの制裁が必要だ。