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見られたせいで。
第4章 食べちゃった。
 この個室には裏口がある。普段は施錠されているがマスターに予め心付けを渡しておくと電子ロックを外しておいてくれる。最初に渡した万札は料理代とこの心付けだ。裏口を出ると塀やビルの壁に囲まれた人目に付かない路地に出る。そこをクネクネ渡り拓けた場所に出る。目の前に在るのは十階建てのラブホテル「スレイブの巣」だ。ここは全室SMルームで風俗界では「SMクラブ御用達」と呼ばれている。店長が出来たサディストで他の客に迷惑掛けなければ一対複数だろうが同性同士だろうがホテル内で出会った同士でのスワッピングだろうがお好きにどうぞ。という方針なのだ。だから俺も安心して未成年を連れ込んでいる。今日は公園の遊具をモチーフにした拘束具が在る部屋を選んだ。エレベーターが開くと丁度犬の散歩をさせている客に出くわした。全裸の男に鎖で引かれ四つん這いで歩く同じく全裸の女に姉妹は驚いたようだったがこのホテルでは当たり前の光景だ。
 「こんにちは。可愛いワンちゃんですね。」
 ここでは奴隷を誉めるのが礼儀だ。男は微笑んで雌犬にお座りをさせて頭を撫でる。 
 「ありがとうございます。あなたのお連れさんもその、なんというか愛らしいですね。」
 流石にSMホテルで小学生と逢うのは始めてだろう。気の利いた台詞が出てこないらしい。
 弥生が突然犬の前にかがみこむ。
 「ワンちゃん。お名前は?」
 犬に問うが犬は答えない。
 「お嬢ちゃん。ワンちゃんはエマっていうんだ。」
 「噛まない?」
 「噛まないよ。」
 弥生はニッコリと笑うと手を差し出す。
 「エマ、お手!」
 少し遅れてエマの右前肢が弥生の手の上に乗る。
 「お代わり!」
 左前肢と交代だ。弥生は前肢を下ろさせるとエマの頭を撫でる。 
 「エマはお利口だね。チンチン!」
 命令に従い犬は膝を大きく開いた蹲踞をし背筋を伸ばして両腕は脇につける。見事なチンチンだ。エマは唇を噛み大粒の涙を溢してる。エマはどう見ても四十にはなってないだろう。弥生と同世代の子供が居て不思議でない年頃だ。さぞ悔しかろう。その悔しさは快楽に変わっている。股間から滴ってる愛液が証拠だ。飼い主も子供にいいようにされる飼い犬の姿に興奮したのか垂れていた御子息が起き上がっている。
 「お散歩の邪魔してすいませんでした。それではこれで。」
 挨拶を交わして部屋に向かう。
 
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