この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
掃き溜めの星屑
第1章 掃き溜めの星屑
池田くんと橋本くんは仲が良いと思う。
仲良く会話することはないけど、お互いに好き合ってるのが分かる。
だから橋本くんは、勇気を出してライブハウスまで来たんだと思う。
「橋本くん、こっちこっち」
ライブハウスの前で手招きすると、橋本くんは若干キョドりながら足早にわたしのところにやって来た。
ショルダーバッグの紐を両手でキツく握ってる。
「お母さん、車でここの場所わかった?」
「ううん、近いから自転車で来たんだ」
「一人で?」
「うん」
「一人で!」
橋本くんはわたしの目をしっかり見て、ニコッと笑った。わたしたちは池田くんのことが大好きだ。
「中はいろ。もうすぐ始まるよ」
ドアを開けて薄暗いライブハウスの中に入ると、橋本くんは三角形みたいな太い眉毛を上げて目を見開いていた。
「池田くんこんなに人気があるの?」
狭いライブハウスとはいえ中は満員。
わたしはううんと首を振る。
「いろんなバンドが出るからね、それぞれのファンが集まってこうなるんだよ」
橋本くんは「ふーん…」と目を丸くしていた。
仲良く会話することはないけど、お互いに好き合ってるのが分かる。
だから橋本くんは、勇気を出してライブハウスまで来たんだと思う。
「橋本くん、こっちこっち」
ライブハウスの前で手招きすると、橋本くんは若干キョドりながら足早にわたしのところにやって来た。
ショルダーバッグの紐を両手でキツく握ってる。
「お母さん、車でここの場所わかった?」
「ううん、近いから自転車で来たんだ」
「一人で?」
「うん」
「一人で!」
橋本くんはわたしの目をしっかり見て、ニコッと笑った。わたしたちは池田くんのことが大好きだ。
「中はいろ。もうすぐ始まるよ」
ドアを開けて薄暗いライブハウスの中に入ると、橋本くんは三角形みたいな太い眉毛を上げて目を見開いていた。
「池田くんこんなに人気があるの?」
狭いライブハウスとはいえ中は満員。
わたしはううんと首を振る。
「いろんなバンドが出るからね、それぞれのファンが集まってこうなるんだよ」
橋本くんは「ふーん…」と目を丸くしていた。