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掃き溜めの星屑
第1章 掃き溜めの星屑
誰にも自分を知られたくないのに、池田くんは歌う。曲を書く。夜間学校に行く。
池田くんは不思議だ。
朝起きたら池田くんがカミソリを握ってた。
無表情で太腿を切ってる。
同じ場所を何度も。
グッと刃を押し付けなぞってる。
人のことは言えないけど客観的に見たらホラーだ。
傷口から流れ出た血液が椅子からポタポタ滴り落ちて、床に血溜まりをつくってる。
死んじゃったらどうしようと不安になる自分と、自分だったら止めてほしくないって気持ちが交差する。
まぁ、今日は午後から訪看さんが来るみたいだから問題ないだろう。結論は出た。
わたしは池田くんの集中を邪魔しないようにベッドから出ずに裸まま、黙って煙草を吸った。
池田くんは不思議だ。
朝起きたら池田くんがカミソリを握ってた。
無表情で太腿を切ってる。
同じ場所を何度も。
グッと刃を押し付けなぞってる。
人のことは言えないけど客観的に見たらホラーだ。
傷口から流れ出た血液が椅子からポタポタ滴り落ちて、床に血溜まりをつくってる。
死んじゃったらどうしようと不安になる自分と、自分だったら止めてほしくないって気持ちが交差する。
まぁ、今日は午後から訪看さんが来るみたいだから問題ないだろう。結論は出た。
わたしは池田くんの集中を邪魔しないようにベッドから出ずに裸まま、黙って煙草を吸った。