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掃き溜めの星屑
第1章 掃き溜めの星屑
 わたしは教室を出て、廊下の一番奥にある立入禁止なのに鍵がかかってない鉄扉を開け、非常階段に出た。


 鉄階段にはたくさんの吸い殻が落ちている。
 昼間の学生が捨てて行ったんだろう。


 わたしもポケットから煙草を取り出して火をつけた。
 灰色のけむりが黄色い蛍光灯まで上がって消えていく。


 ガチャンと音がしたから見ると、鉄扉から池田くんが顔を出したところだった。
 

「1本恵んで」


 ゲゲゲの鬼太郎ヘアで片眼しか見えない笑顔で池田くんがわたしに催促する。いつものことだ。


 ライターを差し込んだ煙草の箱を放り投げる。
 池田くんは左手でそれをキャッチして、嬉しそうに手を上げて見せた。


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