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掃き溜めの星屑
第1章 掃き溜めの星屑
 わたしは池田くんに頷いた。
 煙草を手すりの外側に放り捨てる。
 池田くんは「吸い終わるまで待って」と言った。


 手すりにもたれて夜風に当たる。
 わたしが社会のゴミになったのは全日制高校を中退したときだ。
 それまでわたしは真面目でごく普通の人間だった。
 でもある日突然、わたしがわたしじゃなくなり、壊れてしまった。
 怒りが抑えきれなくて同級生に殴りかかったり、衝動を抑えきれず誰彼構わずヤリまくって、激しく自己嫌悪する繰り返し。
 気付けばいつの間にか精神障害者保健福祉手帳を持つ障害者になってしまった。
 

 自分が正常なのか異常なのか分からないのが一番怖かった。


 でも、夜間高校に入って思った。


 ここではみんな、その狭間を生きているんだな、と。





 
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