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地味子が官能小説を書いたら
第6章 悲しみ深すぎて
「つまり、要約すると、こういう事ね
①綾瀬さんは官能小説を”賞金欲しさに”書いている
②その官能小説執筆に、早川君が協力を申し出た
③早川君は、お金持ちで、最近イメチェンした長身イケメン男子
④早川君には綾瀬さん以外に好きな人がいる
⑤綾瀬さんはまんまと早川君の策に引っかかって、彼を好きになってしまった
⑥綾瀬さんは、早川君に引き寄せられて、唇を奪われた
⑦早川君は嫌がる綾瀬さんを裸にして手籠めにしようとした
⑧”なぜか”綾瀬さんが謝ろうとしてる(謝る必要など1ミリもない!)のに、周りに女の子をはべらせて近づけさせない」

「なんだか、微妙に表現が違うけど……概ね合ってる」

「ヒドイ!その子って、女の敵じゃない~、カノンちゃんが可哀そう」

遥は、自分の事のように目を潤ませている。


「綾瀬さん、もう、早川君じゃないや、『早川』だわ」美鈴の声音も怒気を含んでいる。


(なんで、千佳もこの子たちも怒るのだろう?)

私の伝え方が間違っているのではないかと不安になるが、事実を並べると、美鈴の『要約』通りなのだ。


「ねえ、綾瀬さん、止めた方が良いよ」

「うんうん」と遥。

「その、千佳って子にも同じことを言われたんでしょう?」

「でも……」

「いい?」

「良く整理して、『恋に落ちて』だっけ?映画を観た後、綾瀬さんは早川に『他の女の子に、”かくかくしかじか”したらイヤだ』って言ったんでしょ?」

「その”かくかくしかじか”を好きでもない綾瀬さんにしたんだよ」

「いくら既成事実作っても、そんな男、平気で浮気するよ、それで耐えられるの?」

「それは……好きな人がいる人を好きになったんだし……」

朝の意気込みはすっかり身をひそめ、土曜日の私に戻っている。

「その相手は、『早川が好きな人』に限定しないかもよ、それで平気なの?」


「それは……イヤだ……」

どんどん弱気に戻る私。とうとう土曜日にリセットされてしまい、また、涙がこぼれそうになる。

いや、既に涙がこぼれ始めていた。

「カノンちゃ~ん、ヒック、ヒック」遥ももらい泣きする。


「女の子をこんなふうに泣かせるなんて、早川の奴、許せない」

負け犬な私の代わりに、美鈴が戦闘モードへと変わる。


「しばらく早川と接触しない方が良いよ」

「あ、そうだ、カノンって呼んで良い?」




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