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地味子が官能小説を書いたら
第10章 初夏の頃
「じゃあ、閉めるよ」弁岳は、そう言ってドアを閉めた。ドン、という重厚な音が響く。

弁岳は、運転席側に回ると、滑り込むように座席に座り、中からドアを閉めた。今度は、ボムっとさらに重い音が、車内に響いた。

ドアを閉めると、微かに音楽が流れているのが分かった。ジャズのようだった。

「シートベルトは閉めた?」

「うん、なんだか、沈みこむような座り心地だね」

「スポーツタイプの車だから、乗員のホールド性が高いんだ」

「うんうん」と頷くが、何が何だかサッパリ分からない私。


「今日は、先日メールで知らせたように、都民の森を経由して奥多摩まで。そこから、さらに青梅を経由して八王子に戻るから」

「うん、地図で大体の場所は確認した。運転、お願いね」


「じゃあ、行こうか」

弁岳がエンジンを始動させる、低いエンジン音が響き、微かにシートが震えた。

弁岳がシフトレバーをクイックイッと動かし車を進める、

「わ~、凄い低いね~、地面すれすれを走っているみたい」


車はどんどん進み、やがて空が開け、緑の山々が目立つようになる。私は、懐かしい風景に出会った気がした。

(なんだか、田舎に帰ったみたいだ……)

「ここも東京なの?」

「そうだよ、東京はコンクリートの街だなんて言われてるけど、実は公園も多くて、少し郊外にでれば自然豊かな都市なんだ」

「八王子も自然がいっぱいだけど、この辺は、もっと自然に囲まれているね」

やがて、民家も疎らな山道に入ると、弁岳が何やら操作した。すると機会音と共に、屋根が解放されていく。

「ええーー、屋根がなくなっていくよ!」

私が驚いていると、弁岳は「この車はオープンカーなんだ、ここから先はオープンで走ろう」と笑顔で答えてくれた。


屋根がなくなり、開放感が出た車は、くねくね曲がった道をどんどん上っていく。

カーブを曲がる度に、弁岳の左手がクイクイっとレバーを操作する。

「うわ~」「うわ~」その度に、私は声をあげた。



「ここが今日の一番目の目的地、都民の森」

弁岳は、ゆっくりと運転し、車を駐車場へと入れる。中は、車やオートバイがたくさん止まっている。

「うわ~、凄い、山の中だ、ね、小机君、ここってどれくらいの高さがあるの?」

「たしか、1000mくらいかな、東京で車で来れる一番高い場所なんだよ」




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