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ハニードロップ
第2章 本物
「そ、っか。うん、仕方ない。奈子ちゃんが嫌なら。でも俺、奈子ちゃんのこと諦められないし、いつか振り向いてほしいし、前言ってた通り友達から……」
「ちが、ちが……ひっ」
「えっ?!奈子ちゃん泣かないで!!」
涙が溢れて上手く喋れない。本当に失礼なことをしてしまった。勘違いなんて言葉じゃ済まない。ちゃんと、向き合わせてほしい。これから。
立ち上がり、涙を拭ってくれる三木村さんの手を握る。大きくて、温かくて、優しい手。
「私、もう三木村さんに会えないと思ってました、だって、ホテルで待っててって言われたの聞こえてなかったから、置いて行かれたと思って、あんなに気持ちいいえっちしたのに、三木村さんにとって私は、その辺にいる特別でもなんでもない女だって」
「奈子ちゃん……」
「一回えっちしたら終わりだって、ホイホイついてきた軽い女だって、そう思われてるって」
「うん……」
「三木村さんはきっとモテるから、一夜限りの関係なんてよくあるだろうなって。あんなに優しく名前呼んでくれたのに、私の名前なんてもう忘れてるって」
「忘れるわけないのに……」
「本当に、失礼なこと考えてました。本当にごめんなさい」
「奈子ちゃん、ギュッてしていい?」
勢いよく首を縦に振る。すぐに大きな腕で体を包まれる。温かい。安心する。嬉しい……。
「ちが、ちが……ひっ」
「えっ?!奈子ちゃん泣かないで!!」
涙が溢れて上手く喋れない。本当に失礼なことをしてしまった。勘違いなんて言葉じゃ済まない。ちゃんと、向き合わせてほしい。これから。
立ち上がり、涙を拭ってくれる三木村さんの手を握る。大きくて、温かくて、優しい手。
「私、もう三木村さんに会えないと思ってました、だって、ホテルで待っててって言われたの聞こえてなかったから、置いて行かれたと思って、あんなに気持ちいいえっちしたのに、三木村さんにとって私は、その辺にいる特別でもなんでもない女だって」
「奈子ちゃん……」
「一回えっちしたら終わりだって、ホイホイついてきた軽い女だって、そう思われてるって」
「うん……」
「三木村さんはきっとモテるから、一夜限りの関係なんてよくあるだろうなって。あんなに優しく名前呼んでくれたのに、私の名前なんてもう忘れてるって」
「忘れるわけないのに……」
「本当に、失礼なこと考えてました。本当にごめんなさい」
「奈子ちゃん、ギュッてしていい?」
勢いよく首を縦に振る。すぐに大きな腕で体を包まれる。温かい。安心する。嬉しい……。