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ハニードロップ
第2章 本物
「そう言えばさぁ、奈子ちゃん。俺たち5年ぐらい前に一回会ったことあるんだよ」
「えっ……?!」
こんなイケメンに会ったことあったら覚えてるはずだけど……。振り向いてマジマジと三木村さんの顔を見つめる。うーん……
「俺ね、まだ若手の頃、奈子ちゃんの会社のCMに出たことあるんだ」
「その頃はね、芸名で活動してた。神木ヒロ」
「……あ!!」
覚えてる!なんかちょっとチャラい感じの……。今の三木村さんは黒髪だし、日焼けしてた肌も今は色白だし、全然雰囲気が違う。
私が入社後開発したもので初めて商品化まで漕ぎ着けた飴。バーで三木村さんに初めて会った時、渡した飴だ。
あの時、初めて自分が開発した飴が商品になったのが嬉しくて、CMも見学に行かせてもらったのだ。その時に出演してくれた俳優さんの名前は、神木ヒロ。
「俺さ、あの頃悩んでたんだ。なかなか芽は出ない、CMも俺は脇役で主役は女優。俺この仕事続けていいのかなって」
「そうなんだ……」
「そんな俺にさ、奈子ちゃんが言ったんだ。これ食べて元気出してくださいって。それだけ、ほんとにそれだけなんだけど、奈子ちゃんが首から下げてた社員証の名前ガン見した」
うーん、覚えてない。飴あげたっけ?多分配ってたんだろうなぁ。嬉しかったから。
「えっ……?!」
こんなイケメンに会ったことあったら覚えてるはずだけど……。振り向いてマジマジと三木村さんの顔を見つめる。うーん……
「俺ね、まだ若手の頃、奈子ちゃんの会社のCMに出たことあるんだ」
「その頃はね、芸名で活動してた。神木ヒロ」
「……あ!!」
覚えてる!なんかちょっとチャラい感じの……。今の三木村さんは黒髪だし、日焼けしてた肌も今は色白だし、全然雰囲気が違う。
私が入社後開発したもので初めて商品化まで漕ぎ着けた飴。バーで三木村さんに初めて会った時、渡した飴だ。
あの時、初めて自分が開発した飴が商品になったのが嬉しくて、CMも見学に行かせてもらったのだ。その時に出演してくれた俳優さんの名前は、神木ヒロ。
「俺さ、あの頃悩んでたんだ。なかなか芽は出ない、CMも俺は脇役で主役は女優。俺この仕事続けていいのかなって」
「そうなんだ……」
「そんな俺にさ、奈子ちゃんが言ったんだ。これ食べて元気出してくださいって。それだけ、ほんとにそれだけなんだけど、奈子ちゃんが首から下げてた社員証の名前ガン見した」
うーん、覚えてない。飴あげたっけ?多分配ってたんだろうなぁ。嬉しかったから。