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異世界転生しなくても美女とハーレム
第5章 アキバの地下アイドル
「田中さん、今日は代役、大変だと思いますが、よろしくお願いします。
あ、申し遅れましたが、わたしはADの栗原麻理《くりはらまり》と申します」

しかも、礼儀正しい。

私は、すっかり麻理の事が気に入ってしまった。


「いや、何分、素人なので迷惑をかけるかもしれませんが、こちらこそ、よろしくお願いします。」

「あの……、すみません、ディレクターが失礼な態度をとってしまって」

麻理は申し訳そうな顔をしていた。


「いえ、ああいう態度だけ偉そうな輩はどこにでもいますから」

私は気にしていない態度を装うが、内心、あの若造の態度には腹を据えかねていた。

「あの人……、このイベント企画会社の社長の息子で、大した実力もないのに威張ってばかりなんです」

麻理は、苦い顔をして言い放った。

「栗原さんも大変ですね、ダメな上司をもって」

麻理が顔を火照らして、私を見上げる。

「お互い、イベントの成功を願って、頑張りましょう」

そう言って、私は握手をする振りをして、麻理の胸を


 ツンツンした。



「た、田中さん?」

「あはは、冗談ですよ、冗談 笑」

いつもの調子でふざけたが、怒られないだろうかと内心ヒヤヒヤになる。


「田中さんって、面白いんんですね。 なんだか、今のでディレクターへの嫌な気持ちや、緊張がほぐれました。

ありがとうございます」


「いやいや、リラックスしてもらえて、何よりです」
私は、得意の意味のない”グッジョブポーズ”をとった。

その時、麻理が意外な行動をとる。




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