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秘蜜のバイト始めました
第2章 え? ナマでするの?
準備が整い、私は撮影現場へと入った。

すると、スタッフの視線が一斉に集中する。


「ひゅ~」スタッフの一人が口笛を吹いた。


「いや~、立花さん、良い子を発掘してきたね~こりゃ、十年に一人の逸材だよ」

ディレクターらしき男が私を舐め回すような視線を送る。


ぞぞ……と、虫唾が走る思いがした。


「よーし、時間がない、さっそくソファーのシーンを行こうか」

スタッフに促され、私はソファーに座った。

その横に、海が座り、私は少し緊張する。イヤな奴だけどイケメンだ……


「おまえ、初めてなんだって?」

「うん、そうだけど」と言いながらカチン!とくる。

(なに?『おまえ』って、お前はわたしの彼氏かよ!)




「周りのスタッフは気にするな、今、ここには俺とおまえしかいない、分かったな」

「う、うん」

「おまえの事が好きだ」

(え、ええええええーーーーーー)このタイミングで告白?!

さっき会ったばかりなのに、超絶美少女の魅力に負けたのか?

どうしよう、杏果さんに悪い。





「おまえは、俺の事をどう思う?」

(そりゃ、さっきまで、イヤな奴って、思ってたけど……)

「わたしのこと好きなんでしょ?」

「じゃあ、わたしも好き」

「OK、始めるぞ、俺にまかせろ」といって、海は私の手を握ってきた。

「うん、頼りにしてる」

さっきまで、イヤな奴と思っていたけど、案外頼りになるじゃない、緊張が解れていく気がした。




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