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秘蜜のバイト始めました
第1章 え? 聞いてませんが?
面接は、六本木のホテルを指定された。

(面接をホテルでするなんて、やはり、ちゃんとした事務所もないような会社なんじゃん)

不満は募るばかりだったが、交通費5000円には代えられない。

それでも、芸能プロダクションの面接という事で、身だしなみは整えてきた。

上着は、ネイビーの7分袖のジャケット、その下に白のVネックのカットソー、アンダーはワンタックワイドパンツにした。これも白基調でベージュのピンストライプがアクセントになっている。ベルトとパンプスはストライプの色と合わせてベージュにした。

こういうスタイルをすると、年齢より大人びて見られる。オフィシャルな服装としては今のところ私のベストスタイルだ。

指定されたホテルは、六本木の駅から歩いてすぐのところにあった。渋谷と違い平日の昼間は人通りが少ない。


10階建てくらいだろうか、エントランスはカジュアルな感じで、よくあるシティホテルの様相だ。


(こんなホテルで、部屋に連れ込まれて、いきなり襲われたりしないだろうか?)

少し警戒した方が良いかもしれない、私は、そう思った。



ホテルの中に入ると、ロビーがあり、待ち合わせ用のソファーがいくつか備え付けてあった。

たしか、時間になったら会社の者を迎えに行かせると言っていたが……




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