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秘蜜のバイト始めました
第1章 え? 聞いてませんが?
「あの、撮影って、何ですか?」
「わたし、今日は面接で伺ったんですけど」
エレベーターに乗りながら、紗栄子は、杏果に尋ねた。
「面接……」
ふうぅ~、とため息をつくと、杏果は(やっぱりか)と言った表情をした。
「社長には、今日、新人の女優さんが来るから、連れてこいとだけ言われたの」
「女優って、何の撮影なんですか?」
「アダルトビデオよ。それも聞いてないわよね?」
「はい、何も……アダルトビデオなんて、わたし、むりです」悪い予感しかしない展開に、私の不安は増す。
「私は連れて来いと言われただけだから、社長に断ってください」
「でも、なんだか、怖いです」
泣きたい気分になる。
エレベーターは無情にも10階に到着し、杏果は構わずに廊下を突き進んでいった。
私がすがるように追いかけると、杏果は不意に立ち止まり、少し優しいトーンで話しかけてきた。
「大丈夫よ、ハッキリと断る人を無理に出演させたりしないから」
「それに、あなたが出演できない場合の保険もあるの」
「保険って?」
「私が出演するのよ、こういう事はたまにあるの。だから、あなたが無理でも撮影ができないわけじゃないのよ」
「でも、杏果さんは平気なんですか?」
私の心配に、杏果は微かに口角を上げ、苦笑いした。
「わたし、今日は面接で伺ったんですけど」
エレベーターに乗りながら、紗栄子は、杏果に尋ねた。
「面接……」
ふうぅ~、とため息をつくと、杏果は(やっぱりか)と言った表情をした。
「社長には、今日、新人の女優さんが来るから、連れてこいとだけ言われたの」
「女優って、何の撮影なんですか?」
「アダルトビデオよ。それも聞いてないわよね?」
「はい、何も……アダルトビデオなんて、わたし、むりです」悪い予感しかしない展開に、私の不安は増す。
「私は連れて来いと言われただけだから、社長に断ってください」
「でも、なんだか、怖いです」
泣きたい気分になる。
エレベーターは無情にも10階に到着し、杏果は構わずに廊下を突き進んでいった。
私がすがるように追いかけると、杏果は不意に立ち止まり、少し優しいトーンで話しかけてきた。
「大丈夫よ、ハッキリと断る人を無理に出演させたりしないから」
「それに、あなたが出演できない場合の保険もあるの」
「保険って?」
「私が出演するのよ、こういう事はたまにあるの。だから、あなたが無理でも撮影ができないわけじゃないのよ」
「でも、杏果さんは平気なんですか?」
私の心配に、杏果は微かに口角を上げ、苦笑いした。