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ご褒美のあとは
第3章 カードゲーム
「真帆?」

高志先輩の低く聞き心地の良い声に、鼻の奥がツンと痛くなる。
どうしたの?って気遣うように顔を覗き込んできたけれど、情けなくて話せない。

「言わないと、犯しちゃうよ?」

冗談っぽく言いながらお尻を指で撫でられて、全身が粟立つ。

「い、言いますっ」

何も穿いてないのばれちゃうっ!

じゃなくて、ううん、それも大事なんだけど、えっと……っ

慌てて大きな手を掴んで引き離すと、高志先輩は残念そうに眉をしかめた。
けれど、洗面所での会話を話していくうちに、その眉が上がっていく。

「充輝は親子喧嘩中なんだ。だから、ちょっとだけバツが悪かったんだろ。真帆が落ち込むことじゃないよ」

そう言うと、私の頭をくしゃりと撫でてから、頬を両手で挟んできた。

「笑って。真帆が落ち込んでるほうが、充輝は傷つくよ?」

にっと口角を上げる高志先輩の真似をして笑ってみたら、ちゅっと音を立てて口づけされてしまった。
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