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ご褒美のあとは
第3章 カードゲーム
そんな顔をされたら何も言えなくなってしまう。

「…脱いで?」

笑顔に心臓がきゅっとなって見惚れている私に、充輝先輩が囁いた。
その言葉の意味を理解する前にこくりと頷いて……、

「あ、えっと…っ」

熱くなった顔と、頷いてしまったことを誤魔化すように俯く。

その時になって初めて…まともに見てしまったのは、自分の乱れた格好。
ガラス越しに見る、少し遠くてぼやけた姿とは違う。生の、濡れた姿―――。

やだっ!
なにっ!?なんでっっ!?

足をすり寄せ、浴衣の前を掻き合わせ、それでも足は浴衣から出たまま。胸だって襟に引っ掛かって上手く隠せない。

ど、どうしようっ
どうしたら……っ

体が震えるくらい心が乱れて、動悸が激しくなって、頭はくらくらふらふらしてくる。

「真帆?」

充輝先輩の言葉に、はっと顔を上げて頷いて、

そ、そうだ…
罰ゲーム、ちゃんとやらないと

…なんて、混乱した頭で必死になって考えた。
問題は、そこじゃないのに。
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