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ご褒美のあとは
第2章 甘いおしおき
「マジで大丈夫?すごい百面相だぞ」

「だ、大丈夫。コピーだよね。今から行く?」

御崎くんは怪訝そうに首を傾げながら頷いて、もう一度、ありがとうって小さく呟いた。


二人並んでコピー機が置いてある購買部に向かう途中、強い視線のようなものを感じて周囲を見渡した。けれど、私たちを見ている人なんて一人もいない。

気のせい…?

立ち止った私に気づいて、御崎くんが振り返る。

「どうした?」

「ごめん、なんでもない」

誰かが御崎くんを見てたのかな?

御崎くんはモデル並みに背が高くてスタイルも良い。おまけに甘いマスクが魅力的で、影で頬笑み王子とか呼ばれている。
強引にアプローチしてくる子もいれば、密かに想いを寄せているだけの子もいるみたいで、だからそういう子が御崎くんに見惚れていたのだと思ったのだ。
そうじゃない可能性なんて、考えてもいなかった。
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