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ご褒美のあとは
第2章 甘いおしおき
ルーズリーフをコピー機にセットして、御崎くんはもう一度笑った。

「真面目じゃなくて、可愛いが正解だった。ごめんごめん」

可愛いって言ってくれるのは嬉しい。もちろん、真面目だと思われていたのならそれも嬉しい。……はずなんだけれど、

「なんか小馬鹿にされてる?」
「してないよっ。マジで可愛いって思ってるよ?…はい、ありがと」

御崎くんは慌てて否定すると、にっこりと微笑んでルーズリーフを返してきた。可愛くて色気のあるその笑顔に気持ちが落ち着かなくなって、ごまかすためだけに微笑み返す。

やっぱり、充輝先輩の笑い方と似てるかも。

そんなふうに重ねて見てしまうのが後ろめたくて、そっと御崎くんから離れようとした。その瞬間、御崎くんが近づいてきて肩を支えるように抱き寄せられる。

「えっ?」

「危ないよ?」

言われて振り返ると、さっきまで私がいたと思われる場所を男の人が通り過ぎていくところだった。
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