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ご褒美のあとは
第2章 甘いおしおき
……庇ってくれたんだ。

「ありがと…ぅ」

お礼を言っただけなのに、御崎くんは何故かまたプッと笑った。

「疑われるのは不本意だ。…コピーのお礼も兼ねて何か奢るよ」

言いながら、御崎くんは私の腰に手を添えて、混雑し始めた購買部から連れ出してくれた。

「えっ?そこまでしなくても……」

いいよ。と言いかけた時、誰かが御崎くんに声をかけてきて、それとほぼ同時に私のお腹に逞しい腕が回された。
何が起こったのか理解する間もなく体が宙に浮き、側の教室の中に引き込まれていく。

「な、なに!?…ぁ…んんっ」

私の体を担ぎあげる腕にしがみつきながら振り返ると、柔らかいもので口を覆われた。
吸盤みたいに吸いついてきて、艶めかしく濡れたものが強引に侵入してくる。

食べられてしまいそうなくらい荒々しいキスと、体に馴染んだ抱擁。それから、目を閉じたくなるくらい濃厚な芳香に包まれて、体の奥が疼く。
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