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ご褒美のあとは
第2章 甘いおしおき
高志先輩は、もう微笑んでいなかった。
ぎらついた目が、突き刺さるくらい真っ直ぐに見つめてくる。それが、さらに不安と恐怖を煽った。

「言います。だから……」

獲物を捕えようとする獣みたいに、高志先輩の瞳が鋭く光る。

「もう、遅い」

低く唸る声も獣みたいで、ぞくりと背中が震えて足が竦んだ。
その次の瞬間、歯をたてて首に食らいつかれる。

「初めてで三人も受け入れて、真帆が混乱するのも分かるよ。嫌われたって仕方ないって思ってる。だから、会いたくても我慢した。けど、俺達を避けておきながら、他の男と仲良くするとか……」

言いながら、先輩の唇が肌の上を這う。

「それは、我慢出来ない」

ねっとりと舐めては強く吸い上げられる。本当に食べられているみたいで、全身から力が抜けていく。

抵抗できなくて、それでも必死になって逃げようとした。
なのに、振り上げた手は、高志先輩を抱きしめようとしているみたいだった。
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