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ご褒美のあとは
第2章 甘いおしおき
「いやっ!」

高志先輩がいなくなってしまう気がして、衝動的に抱きついていた。

「真帆……」

躊躇いがちに背中に回された手に、少しずつ力がこもっていく。肺の空気が全部押しだされるくらい強く抱きしめられて、苦しくて背中が仰け反っていった。

「忘れません。ずっと傍にいます。だから、いなくならないでください」

高志先輩にしがみつき直したら、支えるように先輩の手が蠢いてお尻を包み込まれた。

「…こんな無理矢理ヤッて、それでも傍にいてなんて言えないよ」

苦しそうに吐き出される言葉。けれど、高志先輩は私を振りほどこうとはしない。
離れないように、しっかりと抱きしめてくれる。

「言ってください。私も先輩たちの傍にいたいんです」

「けど、避けてた…よね?」

「う…っ、そ、それは……」

口ごもって高志先輩の胸に顔を埋めると、やっぱり…って落胆した声が微かに聞えてきた。

「ち、違います」

慌てて顔を上げて、けれどやっぱり恥ずかしくて俯いた。
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