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イキ狂う敏腕社長秘書
第4章 【甘い蜜と策略】
「そう言えば俺が収まる…とでも思ってる?でもその名前は出さないで欲しいな2人の時は」
「で、でも…それくらいの危機感は持っていただかないと」
クスッと笑われてまた頭を撫でられる。
「そっか、ちゃんと美雨なりに考えてくれてるんだね、嬉しいよ、ありがとう」
トップとの関係を続けるためにはそれ相応の覚悟と警戒が必要だ。
公私混同は避けた方が良いのだが。
それでもごく自然にチュッとキスしてくる仕草に毎回キュン…とさせられるこっちの身にもなって欲しい。
「でも欲しいものは欲しいんだ……我慢出来なくて申し訳ない、ストレス溜まるくらいならこうしてリスクを負ってでも美雨にキスするよ」
耳まで真っ赤なのは一目瞭然だろう。
ヤバい………この破壊力。
ドキドキが収まらない。
手を握られ指を絡ませてくる。
「困らせてごめんね?俺、美雨の前ではまるで子供だ……」
そんな社長が好き……とは恥ずかしくて言えなかった。
鍵などかかっていない社長室。
今、誰かが入ってきたらヤバい状況ではある。
手を握り合ってこの距離感だもん。
「し、失礼します……」
手が離れない。
再び顔を上げたら顔が近付いてきた。
またキスされる…!
でも次は寸止め……めちゃくちゃ近くで目が合ってる。
息、出来ないよ。
「美雨も欲しいでしょ?頑張るからご褒美ちょうだい」
強請り方もどストライクに可愛い。
本当、たまに年下っぽく振る舞ってくるから目が離せなくなって……
「ご褒美は……頑張った後に、ですよ」
一旦忠告して「あ、そっか」と気を抜かせた直後。
頬を包み込んで私からキスしたら社長も惚れ直してくれますか?
私はいつも、社長にそう思っててもらえたら嬉しいです。
ほんの少し舌を絡ませてすぐ身を引く。
引き際って大事ですよね。
目を合わせられないくらい真っ赤にして社長室を出る。
ちゃんと午後からも頑張ってくださいね。
こんな甘い時間を過ごす昼下がり。
弄ばれてる…?弄んでる…?
わかんない。
ただずっと、この胸の高鳴りが収まらないだけ。