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イキ狂う敏腕社長秘書
第4章 【甘い蜜と策略】





「おはようございます」




「おはよう、真田さん」




結構頻繁にLINEしてたりするマーケティング部門の一ノ瀬さん。
明里さんのお店に行く直前に連絡先交換したんだっけ。




本当他愛もない会話や情報交換とかしていて、何となく今日は早く出社するって言ったらまさか一ノ瀬さんも来るなんてびっくりしたけど思わず笑ってしまった。




「やっぱり顔見て話す方がいいや」って彼も笑う。
実はお互いかなりオタクなことも判明して距離が縮まった。
何のオタクかと言えば、ズバリ活字中毒!!




活字、好きですよ。
落ち着きますよね。
いくつか面白かったものを挙げてみると一ノ瀬さんもめちゃくちゃ反応してくれて一緒に感想言い合ったりお勧めし合ったり割と仲良くなった。




趣向が似てるから話も合うの。
今じゃ電子書籍があってあまり買う事はなくなったがどちらかと言えばパラパラと手でめくって読みたい派だから、ガチでファンの作家の新刊は必ず書店で買ってしまう。




「俺もそう!最近じゃ○○の予約して買ったよ」




「○○さんのはラストまでわかんないし伏線回収も秀逸で私もファンです」




語り出したらお互いヒートアップして止まらなくなる。
それがLINEでも続いていたりして割と楽しかったりする。
会話が途切れないから楽だし気まずくもない。




こうしてほんの少しの時間だけど、朝のルーティーンに付き合ってくれたりと会議以外で顔を合わすことが増えてきた。




そんなある日の午後。




14時から始まる会議の準備に取り掛かろうと使用する会議室に入ろうとしたら扉はすでに開いていて。
中ではウロウロと歩き回り何かを探しているかのような人影が目に入る。




コンコン…とノックするとバチッと合う目。
またもや一ノ瀬さんだった。




「あ、ごめん、今から使う?さっきまで会議してたんだけど…あれ〜?絶対落としてる気がする」




「え、何をお探しですか?」




「笑わない?ていうか呆れない?」




「は、はい……なるべく努めます」




「USBメモリ……」




「えっ!?」




会議資料入ってるんでしょ!?
外部に漏れちゃダメなのもあるはず。














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