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イキ狂う敏腕社長秘書
第5章 【妖艶にして耽溺】
たくさんお店が連なっていて、その殆どがLGBTに関するお店だ。
レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダーで分かれてる。
一番目立っていて店構えも派手なお店がマコさんの働いているところらしい。
明里さんに連れられてお店に足を運んだ。
ここはミックスバーと言って性別や性的指向に囚われず全てのジェンダーを受け入れているお店らしい。
見た感じは女性が多いように思う。
「皆、マコ目当てだろうけどね」
マコさん……やっぱり人気あるんだ。
レズビアンでも射止めちゃうほど美貌の持ち主だもんね。
どれにも当てはまらない私でさえもドキドキさせられた。
高々と激しい音楽が鳴り響く店内。
受付に居た女性もめちゃくちゃ綺麗。
手首に水色とピンクどちらかのリングを着けて入店するみたい。
水色は友達募集、ピンクは恋人募集というひと目でわかるシステムだ。
勿論、私は水色。
明里さんも渋々水色にしていた。
私が居なければピンクにしてたのだろうか。
え、マコさんとお付き合いされてるんだよね?
最初にパートナーだって言ってたし。
そうよ、初対面であんな熱烈なキス見せつけられたんだから。
どんどん足を進めていくけど皆、明里さんの美貌に振り返って見てるよ。
水色着けてるから男女ともに声が掛かる。
気さくな男の人?に手を握られた。
「めっちゃタイプなんだけど一緒に飲まない?」
わぁ、これってナンパだよね?
中性的な顔で肌が超絶綺麗。
短い髪は茶髪のストレート。
スーツ着てるからお店の人かと思っちゃった。
でも凄くイケメン。
彼も水色着けてる。
お友達なら……とフラフラ行きそうになったところで明里さんの待ったがかかった。
「ごめん、この子私が先に狙ってんの」
「そっか、あなたもタイプだな」
「あら、ごめんね?バイなの?」
「僕はFTMです」
「そう、私たちVIP席だからもう行くわね」
「はい、楽しい夜を」
ダメだ、頭の中がちんぷんかんぷんだ。
FTM…??
「FTMは体は女だけど男装していて、性の対象は女よ。だから真のレズビアンってところかしらね」
な、なるほど。
一旦わかりました。