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イキ狂う敏腕社長秘書
第7章 【妬み、汗、涙】
「私が……好き?一番…?奥さんよりも…?」
泣いた方が勝ち。
脳が防御力を発揮し次から次へと嘘を生み出す。
皆、自分が一番可愛い。
自分が傷付かない為に自分を守る。
「当たり前だろ、美雨以上の相手なんか居ないよ、ずっと言ってるだろ」
知ってます………
明里さんとはもう破綻してること。
私に真っ直ぐ熱を上げてくれてることも信じて疑っていません。
バレないようあなたが明里さんを騙しているように、私もつかなければならない嘘がある。
「つけたの、男の人じゃありません」
「え?」
「女の子です、友達の」
理解し難い表情で私を見てるのも無理はありません。
まだ言葉が足りませんね。
「勿論、社長の知らない学生時代の友達です。唯一恋愛相談出来る子です」
ウソが嘘を生み出す時。
心まで無になるものなんだと知った。
「あ、社長のことは言ってません……既婚者であることも。会社に好きな上司が居て……身体の関係はあるけど捨てられそうって」
嗚呼………何言ってるんだろう。
一瞬で仕上がっていくシナリオが怖過ぎる。
「それで、アドバイス的な感じで…その子酔っ払ってたんですけど面白半分でキスマークつけられて、それ見せて反応伺ってみなって……」
こんな怪しい言い訳で逃れようなんて甘ったるいよね。
つけられたのはマコさん。
女の子には変わりない。
見た目は…って話。
「ていうか、信じてもらえないですよね?信じなくて良いです、ごめんなさい」
座り直して背を向ける。
「解いてください」と縛られた手を差し出した。
もうこれで終わってしばらく距離を置こうかと思ってたのに。
全然逃してくれないあなたはブラウスを更に剥ぎ取り背中にまで印をつけてくる。
「えっ……あっ……社長っ!?」
「美雨がそう言うなら信じる」
そう言ってまた違うところに這わせる。
反ってしまう身体を抱き止めつけ続ける支配欲に心底痺れた。
ホックも外され露わになった膨らみに手が触れる。
本当に全身つけていくつもりなんだ。