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イキ狂う敏腕社長秘書
第1章 【悪魔の囁き】
優しく頭を撫でられそっと上体を起こしてくれた。
隣に腰を下ろした社長は肩を抱いてくる。
「何でだろうな…?ダメだとわかっていながら、今も欲しくて堪らない……真田さんのこと美雨って呼びたい……」
社長の口から名前呼びされたことにびっくりして顔を上げてしまった。
横顔すら格好良い……反則なのは社長の方だよ。
私を見降ろす視線も優しくて大人の色気が溢れてる。
「部下だとわかっていながら……不倫だと承知していながら目の前のキミに触れたいと思ってしまう……」
額を寄せてくる……甘え方が上手い。
また引きずり込まれる。
本当にキス以上のことしちゃう………
ダメだよ………最低なんだよ?
「美雨……」
これ以上ないほどの甘い声。
本能が疼き出す。
「美…雨……」
鼻の頭がくっついて葛藤する心は薄れていってしまう。
欲しい……今目の前にいる社長が欲しい。
最低なことしようとしているのは私も同じ……共犯なんだ。
「抵抗出来ないって知っててこういうことしちゃうんですね…?」
「どうして抵抗出来ないの…?そういうこと言うと男は期待しちゃうよ…?それともさせてるの…?」
至近距離で見つめ合ったまま。
少し余裕を見せる誘導尋問は確信犯だ。
「社長のこと尊敬してるのに……それ以上の感情…持たせないでください」
「失望されないように気を付けるよ」
「失望なんて有り得ません」
「どうして…?」
やっぱり言わせるつもりだ。
悔しいけど……私の負け。
「自分でもよくわかりません……でも、どんどん…どんどん欲しくなる」
「何を…?」
「好き………社長が欲しいです」
とうとう、言ってしまった。
ハッとして思わず口を押さえてしまったけどそんなの許してもらえるはずがなくて。
「悪いけど、もう逃さないよ?優しくするから……」
そう言って唇が重なった。
社長の優しいキスに溶けてしまいそうになる。
もう戻れない……昨日までの2人には。
慣れていない私を丁寧にリードしてくれて社長の手が私の胸に触れただけで反応してしまう。
徐々に脱がされていく。
ブラウスは肩からはだけてブラのホックは簡単に外された。