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イキ狂う敏腕社長秘書
第7章 【妬み、汗、涙】
その夜は本当に泊まってそのまま朝まで抱き尽くされた。
でも知ってます……夜中、こっそりメールを返してたこと。
私、寝たフリが得意なんですよ。
相手は明里さんでしょうか。
翌日は休みだからゆっくり出来るけどそうもいかないかも知れない。
それ相応のアリバイが必要だ。
朝方、あどけない寝顔を写メに撮りそのままシャワーを浴びる。
キスマークだらけの身体を温かいお湯で洗い流していく。
泡を落としそそくさと出るもタオルドライ後、姿を現した社長にミネラルウォーターを口移しされその場で激しく求められた。
チェックアウトギリギリまで繋がっていた私たち。
本当、獣みたい。
「時間……大丈夫ですか?そろそろ戻らないと」
言いながら虚しくなる。
でも社長の口からは聞きたくないから。
「えらく時間を気にするんだな?この後誰かと会うのか?」
腕時計を着けながら真っ直ぐ私を見てる。
残念ながらその予定はない。
社長と泊まりだからキャンセルした。
この期に及んでまだ嫉妬でもしてくれるならその手もアリなのかな。
向かい合ってネクタイを締めてあげる。
「そうですね……もういっそ、遊んじゃおうかな……なんて」
結ぶ手を止めて強引なキス。
嫌いじゃない、その独占欲。
もっと縛りつけて。
「まだ抱かれ足りなかったか?」
静かに首を振る。
「冗談です。けど、昨日の夜は独占出来てもその次の日は出来ないので。外泊するだけでかなり怪しまれます。女の勘嘗めないでくださいね?もう少し慎重に行動しないと」
ネクタイを結び終えてジャケットを羽織らせる。
「わかった、気を付ける」
外も明るいし最寄り駅まで送って頂いて電車で帰宅した。
社長もあえてシャワーを浴びさせなかった。
クタクタになって帰った感を出す為だ。
ある意味クタクタにはなったけど。
だけど明里さんに全て報告するのはこの私。
怖いよね、寝取り不倫って。
抱かれながら少し胸も痛めてるんだよ。
でも、明里さんにようやく見せれるハメ撮り動画に心踊らせている私はもうどうしようもないクズだ。
屈辱より羞恥より、与えてもらえる明里さんからのご褒美を考えてる。