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イキ狂う敏腕社長秘書
第7章 【妬み、汗、涙】




それもこれも全て、マコさんとの仲を認めてもらう為。
私は動かぬ不倫の証拠を集める。
明里さんを有利にする。
その代わりにマコさんを解放してあげて欲しい。




いや、譲って欲しい……なんて調子に乗り過ぎかな。
明里さんはどんな顔をするだろう。
拒否…?それともあっさり手放す…?
わからない、読めない。




マコさん自身も明里さんとは深く繋がってるみたいだし、私には到底理解出来ない関係なのかも知れない。
段階を踏もうって話してたし、私も焦るのは良くないなって思う。




だから今は耐え時。
いつか訪れるその日の為に、私は身を削るしかないのだ。




でも、だからといって好きでもない人に抱かれるわけでもないから困る。
好きで抱かれるわけであって、特別嫌なわけじゃない。
むしろ、昨夜は幸せすら感じてしまった。




感情が矛盾して、一体何が正しいのかわからなくなる。
身も心も削るとはこのこと。
ならば虚しくならないように好きで抱かれようと決意した。




その時の気分で、自分がしたいって思えたら次に進む。
気分が乗らなければ無理に進む必要はない。




そんなんで私…………身体、大丈夫かな?




いくつもそれなりのそれ相応の言い訳だけを並べて納得してるつもり…?
じゃなきゃ自分が壊れちゃうから。
明里さんと交わした契約に違反しちゃうから。




誰にも言えない秘密を抱えるのって最初から最後まで孤独なんだな。
騙してるつもりでも本当は自分が騙されてるなんて結末もあるかも知れないのに。




夕方になりインターフォンが鳴る。
モニターに映っている人物に驚いて慌てて鍵を開けた。




「すっぴん可愛い」




「あっ……」




急に来たからテンパってすっぴんだったことすら忘れてしまってた。
慌てて俯いても時すでに遅し、だけど。




「狭いところですけど、どうぞ」




「お邪魔するわね」




自分の家に明里さんが居るなんて緊張してしまう。
午前中は掃除したけど来るのわかってたらもっと念入りにしたよ。
一応、メールで報告はしたがわざわざ会いに来るということは何か直接話があるんだろうな。




ソファーに案内してキッチンで紅茶を用意していたら背後に気配を感じた瞬間そっと後ろから抱き締められた。











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